南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

シェルターぴったりミゾゴン

 ミゾゴンの庭、大きくして植木鉢を半分に切ったシェルターを入れたので、前の小さいほうはもういらないかと思いつつ、チビアノールが使ってるようだったのでそのままにしてた。
 そしたら今朝。

DSC04015

 すごいぎりぎりサイズだけど、ちゃんと入ってる!w

DSC04016

 どうやって入ったのー?ってくらいキチキチ。でもまあ、居心地よさそうだから、しばらくはこれもやっぱり置いておくか。

カメSFとニャンタ

 カメ好きな(と思われる)SF作家、北野勇作氏、カメ好きの皆さん、ご存知でしょうか。といっても私も初期作品を2冊ほど読んだだけで、その後ずっとご無沙汰してたんだけど、最近またカメが主人公の本が出たのを偶然知って、アマゾンでお取り寄せして読んでみたら、面白かったー!

カメリ (河出文庫)

カメリ (河出文庫)

アフィリエイトはしてません)

 この主人公のカメリというのは、表紙絵を見ていただけばわかるように、カメでアメリ、だからカメリ。という。あ、アメリはフランス映画の主人公の名前ね。

 カメリは、レプリカメ、つまりレプリカのカメ、模造亀で本当のカメじゃない。SFなので、人間がいなくなった世界に住んでいて、そこにはヒトの形をしたヒトデのヒトデナシたちがいっぱいいて、カメリは石頭のマスターと、赤毛ヌートリアン(模造ヌートリア)のアンと一緒にカフェをやっている。そんな世界。メトロは、地下水路に住みついた巨大なオタマジャクシで、地下に暮らしているので目は要らないだろうと人間たちが目を取ってしまった、だからメトロ。図書館に詰まっている本は巨大な吸血プラナリアで、読み手の血を吸うとふたつに切れて、半分は本棚に戻って再生し、もう半分は読み手に取りついて吸収されることで中身を読み取らせる。そんな世界。
 手に汗握る事件があったりするわけではないんだけど、物言わぬカメリと周りのイキモノたちのほのぼの交流、かな。そして、カメリは模造亀だけど、無精卵を産んだり、水から出るときぷしゅっと息と一緒に水を吐いたり、びっくりすると頭手足をひゅっと引っ込めて転がったり、そういう細部がとてもカメらしい。モデルはたぶんクサガメ。北野さん、クサガメ飼ってるのかなー。
 いちおうSFなので、読みなれない人にはちょっと馴染みにくいかもしれないけど、難しい内容ではないので、カメ好きさんで興味持ってくださった方には、お薦めです。


 で、カメリよりずっと前に出たレプリカメの「かめくん」の本もあって。

かめくん (河出文庫)

かめくん (河出文庫)

 私が持ってるのはこの河出文庫版じゃなく、徳間デュアル文庫版。2004年に読んだので、12年前。『カメリ』が面白かったので、これももう細部はすっかり忘れてるなあ、と引っ張り出してきて再読開始。
 で、ソファに寝転がって読んでたら……

DSC04019

 毎度のことだけど、ニャンタがずしずしと乗ってきた。うちのかめくんは来ないけど、ねこくんが来たってわけ。『かめくん』まだ途中だけど、カメリともちょっと違う世界、人間がいる世界でレプリカメが暮らしている様子が描かれている。これもまた楽しみに最後まで読みます。
 北野勇作氏には、カメだけじゃなく他にもいろんな動物を主人公にした本がたくさんあって、どうして今まで読まなかったのかなあ。ものすごくインパクトがあるというタイプのお話ではないので、まあそのうち、とか思ってそのままになっていたのか。これから少しずつ読んでいきたいです。