南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

トゲ付きベネズエラアガベ

 郊外の植木屋で、ほぼ物色完了、前から何度も見ていたでかいリュウゼツラン、でかいよねえ、すごいよねえ、でもきっと高いよね(それに置くところがない)、と何度目かの会話を繰り返し、今日はベテランのおばさんが私たちについてくれてたのもあって、ダンナが「これいくら」と訊いたら、「すみません、非売品です」とのこと。なーんだ、とちょっとがっかり、ちょっと安心。
 ところが、私たちが他のものを見ながら出口に向かっていると、おばさんが追いかけてきて、「あれ、やっぱり売ってもいいそうです、155ペソです」と言う。ええ〜、えらい安いねえ? その隣に置いてあったのはでっかいソテツで、と言ってもリュウゼツランとそんなに大きさは変わらず、2000ペソだったのに。あまりの安値に揺れ動く心。でも……置くところがないんですよ、あれ、太陽いっぱい必要でしょ? かろうじて置けるところと言えば日に1、2時間直射日光が来るかどうか……、と言うと、おばさん「ああそのくらいなら充分です!」と売りたいオーラがひしひし。


 で、買っちゃったわけです。しかも帰ってから植え替えようとしたら、子供4人も連れてるし。




リュウゼツラン科アガベ
学名:Agave americana(たぶん) Agave desmettiana
和名:アオノリュウゼツラン ベネズエラアガベ
スペイン語名:Maguey
常緑多年性
原産地:メキシコ


 直径40cmのプラ鉢に植え替え。ダンナとふたりがかり。葉は意外と柔軟で、車の中で押されても平気(うちにあるもう一個のデスメッティアーナはちょっと力を加えるとすぐに葉が折れる)。でも葉に対して直角に手が当たると、葉の縁のギザギザが……。植え替えのあとの私たちの手と腕は、しつけの悪い仔猫と遊んだあとのようになっていましたよ。
 で、やっとの思いで持ち上げビニールを剥がし、鉢に放り込んで土を詰めてたら、ダンナが珍しくきつい声で「気をつけろ!」と言う。えー、葉を折ったりしないよう気をつけてるよー、と思ったら、「目に刺さるぞ」と葉先のトゲを指していた。あー、そっちの心配か。
 しかも、植え替え完了〜、となったとき、ダンナがさらに「子株は取り外さなかったのか?」て、あのねえ。包丁でちょん!と切るようなわけにはいかないんだよ。土を落として根っこをほぐして、どこから切るか見極めなきゃいけないんですけど、この巨大なリュウゼツランを、どうやったらそんなことできると思ってんの。
 4人の子供はそのまま育てていただきます。


 で、日曜日になってもまだこれだけは、門の前にデンッ!と置かれて、正式な置き場所が決まらない。門の前なので、車は入れられず、とりあえずすでに二晩路上駐車。ダンナは、問題ないと言っている。うーん、このまま車は永遠に路上駐車になるんだろうか……。とすると、だいぶスペースが……ムニョムニョムニョ

アオノじゃなくてデスメッティアーナと判明

 だいぶあとになって(2011年8月)、フォーラムでアガベについていろいろ質問して、これはアメリカーナのアオノリュウゼツランじゃなくて、トゲのあるデスメッティアーナであろうということに……。