トゲちゃんプロジェクト終了します
ここ数日ずっと読んでいた面白い本。
- 作者: ニック・ジャンズ
- 出版社/メーカー: エクスナレッジ
- 発売日: 2015/04/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アラスカの州都ジュノーに現れた一匹オオカミ。ロミオと名付けられたそのオオカミは、なぜか仲間と群れることなく、町の犬たちと仲良く遊び、人を恐れることがなかった。でも人に飼われた経験があるとか餌付けされているとかではなくて、自力で獲物を獲り、縄張りを持ってはいる野生動物。
町のひとたちも、なかにはロミオを脅威と捉えて排除論を主張する人もいたけど、ほとんどのひとたちは自分の生活圏に一匹のオオカミが入り込んで風景の一部となっていることに慣れていった。
でもやっぱり野生動物と人間が過剰な接触を持つことでいろいろな問題が起きてくるわけで。著者は、オオカミに強く惹かれながらも、自分自身では直接の接触は持たず、ただ観察を続ける。このオオカミ、ロミオが何を考え、何を求めて犬や人に接触を試みてきたのか、それ以外の時間をどんなふうに過ごしていたのか……想像しながら読んでいると本当に不思議。
その一方で、どうしてこんなに問題になってしまうのか、人間だって自然の一部であったはずなのに、どうしてあれやこれやを自分たちの都合でコントロールしたがり、他の動物たちとうまく共存していけないのか、悲しくなってしまう本でもあります。結局ロミオはつまらない欲望(金儲けでさえない)のために殺されてしまう。
で、これを読みながら反省してました。トゲちゃんはオオカミではないけど、フルサイズになればイグリンコのように人間にちょっとしたダメージを与えるくらいはできる動物。そのトゲちゃんを、人間に触られても平気なように馴らすことは、やっぱりどっちのためにもならないよな……。
今のところトゲちゃんは、私以外の人間ならさっさと逃げてるし、私にも必要以上に近付いてくることはないので、今やめればこれ以上人間に餌を求めて近付くようなことはないと思う。ここらが引き際かな、と。
でもそんなことを思いながら庭に出てみると、塀の上にいるトゲちゃん。餌もやらないほうがいいんだよな……と心を鬼にして知らん顔してたら……
塀を下りてきて、このごろご飯をやってる金網の隅へ!
あのぉ〜、今日のご飯は……。
うううう……。で、いろいろ考えた。言い訳をw オオカミと違って、トゲオイグアナはもとから街中にも棲んでいる動物。うちの庭にいるのは私が呼び寄せたわけでも餌付けで棲みつかせたわけでもない。そして、私がフードをやらなくてもミゾたちのフードを前から複数のトゲオたちが食べてるw 今、トゲちゃんにフードをやらないと決めても、ミゾたちにやらないわけにはいかないので、同じこと。
はい、論破。
でもご飯やるだけよ。近付いたり触ったりはもうしません。やればできる、ってことが実証できただけで、もういいです。
メキシコ人でも、トルティーヤの古くなったのとかを外に撒いてやってイグアナが食べにくるって話を聞いたことあるので、餌付けしてる人はいるみたい。オオカミほどに危険を感じる動物じゃないってのもあると思うし、まあ野生動物に干渉するのは違法だと言われればメキシコでもそういう法律はあるとは思うけどね。でもそこまで杓子定規じゃないのがメキシコのいいところ。ってことにして(でないとイグリンコやセンコだってヤバくなるからね)、でもトゲちゃん馴化作戦は終了です。
ちなみに、塀の上に置いたポーチュラカのプランタ、今朝はやっとぼちぼちと花を咲かせたーと思ってたら、トゲちゃん出現のあときれいに消えてて。もうしぼんだのか? でも下に置いた鉢のほうはまだ開いてるのに……と思って、椅子に乗ってプランタを上からチェックしてみたら……踏みしだかれて花もつぼみもごっそり食われた様子w しかも……ウンコ臭いぞ!!(`ε´)
でもしょうがないよね、もともとトゲちゃんトイレだったところにプランタ置いたんだもん。食われて丸坊主になっても、諦めますw