サナテのヒナ騒動
今朝は、何度言っても部屋を片付けないダンナに業を煮やして、私が片付けるよ!? いいね? と強引に承諾を得て、大汗かいて本棚整理。ほーら見ろ、きっちり入れれば本棚一個まるまる空っぽになるじゃないか! とりあえず少し片付いたので、まあ猫たちが入っても雪崩が起きたりはしないかな、というわけでドアを解放。これで湿気が少しでもマシになって、シロアリがこれ以上発生しませんようにと。
猫たち、最初はわらわら〜っと入ってきてたんだけど、結局最後に寛いでたのは、孤独を愛する女ニャンリン。
ところで、なんか前庭が騒がしいねえ、とこのあたりで気付いた。最近うちの前庭、サナテ(オナガクロムクドリモドキ、Quiscalus mexicanus)が多くて、植物が糞だらけになったりして、なんでかなと思ったらベンジャミンの木に巣をかけてた。一週間くらい前かもっと前か、ヒナの鳴き声がピーピー聞こえるようになってたので、そういうことならまあしゃあないかー、と諦めてたんだが。
親鳥たちがひっきりなしにギャーギャーとうるさく鳴き喚いている。
ベンジャミンの木のほぼ真ん中、細い枝のうえにある巣を見上げると、
なんか昨日までより傾いてる気がする……。親鳥たちの声がうるさくてよくわからないけど、ヒナの声も聞こえないようだし……。うーん、猫か何かにやられたのかなあ? ヘビの可能性もあるけど、よほど大きなヘビでなければ巣が傾くことはないだろうし、トゲオイグアナも可能性あるけど、猫(たまに写真撮る白茶猫が特に)はよくこの木に登ってるから、飛びついてみたのかも。
ヒナ、落ちてないよな、と庭を見てまわったけど見つからないので、食べられちゃったか、かわいそうに、でもしょうがないよね。親鳥、早めに諦めて静かにしてね〜。
と思いつつ、カメンコを庭に出し、ご飯を作って持って出たら、カメンコすでに庭の隅の水タンクのほうに昼寝しに向かってて、そのカメンコにサナテたちがえらく攻撃的。なんで? と思いながらカメンコをご飯のところへ連れ戻そうとそっちに向かいつつ、たぶん何となく無意識にでもヒナを探してたんだろうな私、発見。
二つの水タンクと植木鉢の合わさる三角地帯に、ミゾオの頭踏んづけてるヒナ一羽。最初は死んでるのかと思った。けど生きてた。で、拾い上げようとするとピーピー鳴いたもんだから、もう親鳥たちがすごい勢いですっ飛んできて……ひえええええー! でもつつかれたりはしなかったけど。
どうしようかと思ったけど、巣は高すぎて梯子持ってきてもぜったい届かないし、第一巣自体が壊れてるようだし。でもこれだけ親鳥たちが守ろうとしてるんだから、世話はしてくれるよな?
という訳でまず、ベンジャミンの木に吊るしてるオリヅルランの鉢にヒナを置いてみた。
サナテじゃなくてソピロテ(クロコンドル)のヒナ?ってくらい頭禿げてるしw これ、まーだまだ巣立ち雛じゃないよなあ?
興奮しまくってるお父さん。
寝てるところを頭踏まれて起こされたミゾオ、庭散歩を始める。
カメンコは我関せずでご飯に夢中。
まあしばらくはそっとしておいて、親鳥たちが餌をやりに来てくれるのを待とうか、と家に入ると……
ひゃあーw 猫たち全員集合!
とにかく、オリヅルランの鉢なら台所の窓からでも見られるので好都合。
うんうん、ヒナはおとなしくしてるな。
だんだん寛ぎつつも見守る猫たち。
しかし、時間とともに性格が現われてくるw
粘り強く特等席で見守るニャンコ、すでに飽き始めて喧嘩ごっこしてる男子たちw、そしてVIP席(?)で余裕のニャンリン。
そしてさらに時間が経過して……
みんな寝ちゃったw
が! 庭を見ると、ヒナがいない!? 慌てて出ていくと、地面をひょいひょいと半分跳び、半分飛ぶような感じで逃げるヒナ。こらこら、どこへ行く、と追いかけたらまた親鳥に襲われるしーもうーー!
とりあえずこんな隅で落ち着いたけど、近付こうとしたらお父ちゃんの足蹴りを背中に喰らった! いよいよ本格的に敵認定されちゃったかな。捕まえる前に、どうするかじっくり考えてみた。新しいものを置いたら見慣れなくて親鳥たちが近付かないかもしれないと思って、オリヅルランで手を打ったんだけど(このまま巣に使われたらどうするの?と友人に訊かれたけど、そうなったらオリヅルランは諦めるつもりだったw)、飛びだしちゃうんだから戻してもたぶん同じこと。他に土が少なくて縁が高くなった鉢はあるけど、地面に置いてあったりしてお気に召さないだろうし、猫にやられたりするしなあ。
しょうがない、空いてる吊り鉢に少しだけ土を入れ、その上に藁を敷いて、ベンジャミンの枝から垂らしてみた。その中にヒナを入れる。親鳥たちに蹴とばされながらw
これなら猫にやられにくく(ぜったいとは言わないけど、飛び乗るのは躊躇するかなと)、親鳥たちは来れるよね?
ここでおとなしく待つんだよー。
これまた台所からよく見える位置だしね。
しかし……親鳥たちの様子を見てると、これが意外と近付けない様子。まあやっぱ難しいかー。で、さらに考えて、ベンジャミンの細い枝(猫が乗れないような)にこの鉢をくくり付けることに。親たちに蹴とばされつつヒナをオリヅルランの鉢に一時的に移動させ、空の鉢を枝先に固定。そしてヒナを移動。
しかし放り込んですぐに、ヒナは縁に上がってきてる……。細かい枝があるとこうなるか、うーーーむ。
そして10分もしたら、こうなる。
こらーっ、この家出坊主ッ! そんなことができるんなら、てっぺんの巣まで自力で戻ってみろッ!
でもまあとりあえずここで落ち着いてるし、これなら親鳥も餌をやりに近付けそうかな。この時点で、すでに午後3時(サマータイムが今日から始まったのでよけいに時間経つの早い……)。しょうがないな、買い物行きますか。
で、帰ってきたら……ヒナ、落ちてた。クジャコたちのたらいの鳥よけ金網のうえに。あれー、と言いながら門から入ったら、ヒナがびっくりしてジタバタして、たらいにぼっちゃん! うわーっ!
買い物袋を地面に放り出して救出に行くと、まーた親鳥たちが蹴りを入れてくる。慌ててすくい上げたヒナを金網のうえに置いて離れると……また落ちたー! もうーッ!(`ε´)ノ ダンナが買い物袋両手に持ったままガードしてくれるなか、もう一度ヒナを拾い上げて金網のうえに置き、隙間がないよう金網を引っ張って、とにかく離れた。
濡れ鼠のヒナ。40倍ズームを今日ほど活用した日はなかったかもw
しかしだ。これからの時間帯、ここはがんがんに直射日光が当たる場所。しばらくは濡れた羽を乾かして体温を取り戻すためにいいとしても、ずっとそのままだと熱射病になるかも……。シェルターになるようなものはなんなりあるから、置いてやってもいいけど、ヒナがそこに入ろうと思うかどうか、また親鳥たちの殺人キックを喰らうのも必至だしなあ。
といろいろ考えて、こうした。
ポーチ脇に茂ってた植物(名前何だっけ?)の鉢をズズズーーッと押していって日陰作ってやったぞ! これは親鳥たちにも攻撃されなかったし、適度に日陰だし、我ながらナイスアイディア。
ヒナもすっかり具合はよさそうだし。
しかし、ご飯食べさせてもらってるのかねえ? 朝からずっと、メスの一羽が、くちばしに何かくわえてウロウロしてて、何だろうと写真撮ってみたら、
これ、自分で消化して吐き戻したもの? まだそんなの食べてるヒナなんだから、巣立ちにはやっぱ早いよなあ。
ところで、合間にサナテについてあれこれ調べたところ、一回に産む卵は通常2個との記述が。てことはやっぱり、もう一羽は食べられちゃったのかもねえ。庭をだいぶ探したけど、見つからなかったよ。
そして、子育てはペアでするものと思ってたけど、どうも襲ってくるのはオス1羽にメス2羽だったので、その辺も調べると、ドミナントオスがハーレムを作って8割のメスと交尾する、が、ランク下のオスも隙を見て交尾することもある、という乱交タイプらしい。子育てはどういう仕組みでやるのかまではちょっとわからなかった。けど、群れで複数の巣のヒナたちを守り、育ててるのかもね。
もう〜、どうしよう、どうしたらいいんだろ、と悩んでたら、ダンナが「餌やれば?」ですと!! い・や・で・す!!!! 冗談やめてよね、ホントにもう。親鳥が見捨てたというならいざ知らず、こんだけ蹴りを喰らってるんだから、親に育てていただきますよ。
まあダンナも、ヒナを巣に戻す方法とか自分なりにあれこれ考えてたらしい(棒の先にお椀をくっつけてそこにヒナを入れて上のほうまで、とか言ってたw)。でもさ、巣がそもそも半分破壊されてるんだしさ。
なんかわからんが、ヒナはいちおう元気そう。このあとずっと金網のうえにいて、私がちょっと友人宅に行って戻ってきたら、いない!? と思ったけど、隅っこに移動しただけだった。
暗くなるのを待って、親鳥が鳥目で見えなくなってから、そろーっとヒナに近付き抱き上げて(一回目だけ怯えてピーピー言ったけど、そのあとはもう触ってもまったく動揺しなくなってる)、細枝の先に固定した鉢のなかに放り込んだ。これで、夜のあいだにも猫に襲われないといいけどなあ。
で、明日の朝のワンコ散歩に出るとき、どうなるか……。サマータイムだからまだ暗いといいけど、明るくなってたらワンコも襲われるかもねw とりあえず今までのところ、足蹴りだけで、くちばしでつつくのはないから、大したことはないけどね。
いやはやもう、大変な一日でした。しかもカメたちの水槽掃除まったくできず。何とか明日あさってくらいにはどうにかなってほしいけど……。友人が、ヒナを公園に移動させたら?というアイディアを出してくれたw なるほど、親鳥の蹴りを喰らいながら公園まで連れてって、木の枝に置いてくるってのもありかなあ。ただ、公園の木はベンジャミンじゃないので、恐ろしく高くて枝に私が届かないやつか、枝がどこも太くて猫にやられそうなフランボヤンしかないんだよな……。
このヒナが何とか無事に育ってくれるまで、一週間か二週間か、親たちの蹴りを我慢しつつ過ごすしかないかな……w