南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

キッコウリュウ二代目

 前に、買ったお店に入院させたメキシコキッコウリュウ
 治療をしてくれたお兄さん(ルベンというらしい)は詳しくて、扱いをちゃんと知っている人なので、一応安心して任せたんだが。週末ごとに、お見舞いに行っていた。最初の週末は、ルベンがいて、何とかなりそうだよ〜、と見せてくれて、来週様子を見て、腐りが止まったら整形するね、とのことだった。が、その次の週末は行っても店が開いてなくて、その次の週末にはルベンはいなくて、キッコウリュウは雨が降って濡れるからと小屋の中に入れられていて、持ってきてもらって見ると、亀甲をはがしてないところも腐ってるよ、これ? しかもカビが生えてるし。と指摘すると、店のおばちゃんが、助手っぽい男の子に「Foleiをかけて!」と指示する。何ですかそれ? と訊くと、抗カビ剤だという。しかも見てると、それ普通の害虫駆除のスプレーじゃない?


 ルベンは、濡らさないようにと指示したはず。でもずっと小屋の中では蒸れるから、日中お天気がいいあいだは外に出して、雨が降るときとかお店を閉めるときは小屋の中にして、濡らさないようにすべきでは?
 と提案したら、おばさん、「そうねそうね、そうするわ。そこの日向に出して、雨が降ってきそうになったら入れるから」と言うので(その時点ですでに害虫駆除薬ぶっ掛けられて濡れてましたが)、もう半分諦めて店を出た。
 その日の夕方店の前を通ったら、店はもう閉まってて、柵越しに見える私のキッコウリュウは昼間置かれたところにそのまま放置。ええ、すでに雨は降ってましたけどね!!


 もうコリャ無理だな、うちで世話したほうがまだしもだったかもな、と後悔しつつ、昨日(土)に様子伺いに出向いたら、やっぱり前よりひどい。もう芋の半分くらいが真っ黒に腐って&えぐられている。
 で、店のおばさんたち、「もう無理よ〜、いいから別のキッコウリュウ持っていきなさいな〜」の合唱。いやしかしね、メキシコの倫理と論理ではそういうことになるんだろうか? とダンナに相談しても、うーん、と唸ってるし。半額払うとか? とダンナは言うんだけど、別のキッコウリュウは私は別にほしくないんだッ! 不恰好なんだッ!
 しかしそうとも言いにくいし、お店の人には、「いやあ、なんか申し訳ないし……」と渋ってたんだけど、「いいからいいから!」の大合唱。どうしてもっていうなら、鉢代だけ払ってちょうだい、80ペソ。と言う。そのくらいなら、払ってもまあいいかな、かつまったく無料でというわけでもないからこっちも少し気が楽だし。
 というわけで、結局違うキッコウリュウをいただいてきましたよ。




 これ、確か私が前のを買ったときはわさわさ葉っぱが生えてたよねえ? それが終わって、また別のつるが出てきてるところ? よくわからんが、これには虫が入ってないことを祈ろう。


 ちなみに、前のやつ、見た目はいい感じの鉢だけど、塗り鉢だしいいのかなあ、と思ってた。おばさんの話だと、キッコウリュウを買いつけたところでは、土に埋まってなんかいなくて、それこそ石ころのようにごろんごろんと山積みになってるんだとか。そこから適当にもらってきて、「この鉢は私が選んで、植えつけたのよ〜」とのこと。なるほどねー、納得。しかもそのとき虫入りの土を使っちゃったんだろうな……。
 そのあとでうちのブラジルの丸太から出てきたフィロファガの幼虫たちはまだまだ小さくて、かろうじて伸びる根っこを4匹でかじって成長を妨げていた程度。キッコウリュウの芋を食い荒らしたヤツは相当でかかったものと思われる。
 今回のは不恰好だけど(しかし案外写真写りはいいヤツだw)、でもまあ見てると愛着も湧いてくるというもの。また元気に育ってくれるといいなー。


 そうそう、今度のは前のより一回り大きくて、鉢は薄手の素焼きで、全体はものすごく重い。車のトランクに入れるのはお店の助手のお兄さんがやってくれたんだが、家に到着してトランクから出そうとしたら、私じゃ持ち上がらなかった……。普通に真上に持ち上げる分にはたぶんできると思うが……。