南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

トゥンガラガエルのこと

 うーん、昨日に引き続き調査中のうちのオタマたち。コメント欄で教えてもらったオタマジャクシのサイトを見ると、Engystomops pustulosus のオタマがまさに、うちのみたいな渦巻き腸ではないか。
 で、いろいろ Engystomops pustulosus トゥンガラガエル(Tungara frog)について調べてみると、これがまた面白いー。

生態あれこれ

 オスはメスを惹きつけるために鳴くんだけど、それが、お腹をぷっくりと風船のように膨らませ、その空気を喉袋に押し出しては押し戻す、その繰り返しで、トゥーン、という不思議な声を出すらしい。名前のトゥンガラはそこから来ているとか。



 成長しても3cmそこそこの小さめのカエルなんだそうだが、その5,6倍はある動物を想定するほどでかい声だとか。いやまあカエルって体の割りにでかい声出すと思うけど、それよりまだでかいってことかなあ。うちのが全部無事にカエルになって育って成熟して、その約半数がオスだったとして、鳴き始めたらうるさくて寝られん! 近所から苦情が! やっぱり元のところに捨ててくる! てなことになるかもしれないw


 そしてまた面白いのが産卵で、メスが排出した卵子に、背中に乗ったオスが精子を振りかける体外受精というのはまあ普通だとして、そのあとオスが後ろ足をバタバタとやって、特殊なタンパク質でできたゼリーをあわあわ状態に掻き立てるんだとか。卵はそのなかで孵化してオタマになって下の水に落ちる。けど、水溜りとかでその水がなくなった場合、卵やオタマは泡のなかで生きのびることができる、という仕組みらしい。



 こっちの動画も面白い。トゥンガラガエルのオス、鳴くためにお腹を膨らませたのを手に乗せてるんだけど、ひっくり返ったままお腹が風船状態。これ、自分では調整できないものなのかな?


 というふうに、ちょっと変わった生態を持つカエルらしくて、そこそこ有名みたいだけど、しかし何を食べているのかについては記述が少なくて……。まあ虫を食べてるらしい、それと、こっちの情報では他のカエルと違って(同属異種のってことか?)アリは食べないんだとか。
 交尾と産卵はもちろん水辺でやるけど、それ以外はわりと乾いたところでも平気らしく、普通のテラリウムで良さそう。


 分布は、カンペチェ州南西部にはまあまあいるらしい。ここって南西部だっけ? とちょっと考え込んでしまったけど、カンペチェ州の形を確認したら、まあ南西部って言うのかね?
 1000万年から600万年くらい前からいる種で、両アメリカ大陸がまだ繋がっていなかった時期に両方で発生し、その後300万年前に両大陸が繋がって、パナマコスタリカで両種の交雑が行われたとか。

オタマジャクシの形態について

 さて、うちのが本当にこのトゥンガラガエルなのか? ってことがまず重要なんだけど。
 オタマジャクシの詳しい説明と写真を載せてる上記リンク先。オタマって口元で同定できるの? そんなら、とオタマをもう一度下から撮ってみた。



 拾ったのは、後ろ足が比較的短いやつ。渦巻き腸もくっきり。
 口元を拡大してみる。




 うーん、口そのものはわりと大きめかなあ。でも鬚は、リンク先にあるようにしょぼしょぼと縦線にはなってない……。
 別の個体も見てみないとわからないと、前に撮った写真からそれなりに見えそうなのを選んでみた。



 うーん、これもなあ。カメラの性能の限界かもしれないけど。


 というわけで、うちのがトゥンガラガエルかどうかはわからないまま。今後の成長を楽しみにするしかないか。