南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

庭のカエル君はメキシカンツリーフロッグ

 動物(植物もだけど)を同定するには、数をこなさなければいけないのは経験上よくわかってるんだけど、カエルはこれまでアマガエルとガマガエルとトノサマガエルくらいしか認識してなかったので、苦労したよ〜。
 でも、写真を見てるだけでわくわくするようなのや噴きだしてしまうほど変なカエルもたくさんいて、しかもそんなのがこの辺に野生でいるらしいとわかると、むらむらと欲望が……。


 そんな脱線をしながらも、写真が豊富なAmphibiaWebサイトでメキシコに分布するカエルを端から眺めて、昨日今日と庭で出会ったカエル君をとにかく探してみた。
 ほぼ間違いなしと思えるドンピシャ候補をやっと発見。Smilisca baudinii、メキシカンツリーフロッグ、もしくはコモンメキシカンツリーフロッグ、和名ボーダンノドツナギガエル。ボーダンってのはたぶん発見者か誰かの名前で種小名にもなっている部分だと思うが、ノドツナギガエルって何? Smiliscaの和名? 


 とにかくこちら写真一覧を見ていて、これだぁ! と思い、分布地図を見て、これだけ広範囲に生息しているならその数も相当だろうし、うちももちろん範囲内。
 にしてもこの種、前にカンペチェ州のカエルリストをチェックしたときも名前見たよなあ、と舞い戻ってみたら、この写真一枚じゃあわからんわ……。こっちのサイトでは、今見ると庭のカエル君そっくりのがベラクルスの幼体(え!?)として載ってるので、今ならこれだと思うんだけど、ここを見たときはまだオタマからカエルになった8mmカエルしか探してなかったんだよね……。


 というわけで、過去のカエルたちも遡ってみると、こちらにまとめたアマガエル系の3匹は全部ボーダンノドツナギガエルと思われる。しかもほぼどれも、幼体。
 成体はこれ、8〜9cm!!!! って、どこにいるのよ、そんなの? 夜行性、ということも一致する、さっきそれを見たばかり。そして樹上性らしい。まあうちも一応、木、あるしね。ヤシの木の上で寝たりするらしい。そうか。
 しかしそれ以外についてはほとんどわかってない? 餌は無脊椎動物、主に昆虫・クモ類ってほとんどのカエルがそうだろうしな。

8mmカエルたちは?

 さて、問題は、オタマたちとその後のカエルたちもこのメキシカンツリーフロッグなのか? ということだけど。背中の斑模様具合を見ていると、すごく似てるんだよねえ。
 前に見つけたオタマサイトでこのカエルのオタマを探すと、あった。トゥンガラガエルかもと思って、うちのオタマの細部写真(口元)を撮った記事はこちら。口元は……やっぱりわからんw お腹のぐるぐる巻き腸は、オタマサイトのほうに写真がないしね。
 でも、似ているとは思う。可能性はだいぶある。


 もしこれが本当にボーダン、メキシカンツリーフロッグだとしたら……10何匹が8mmから8cmに成長したら、どうやって飼ったらいいのかわからんw さすがにそうなったら、一匹か二匹を手元に残してあとは逃がすか、全部逃がすかもねー。

 こちらスペイン語で基本的な飼育の仕方が書いてある。活動的なカエルなので、アダルトペアに80×50×50cmくらいのスペースは必要とのこと。やっぱそうだよねえ……。

カエルの大合唱

 メキシコでカエルの季節はいつか? という問いについて考えてて、そう言えば何年か前に、このコロニー内で夜、カエルの大合唱が聞こえてきたことがあったのを思い出した。水もないのに、いったいどこからだろうと不思議に思って、当時はメキシコブログもやってたからネタ探しもかねて、コンデジで録音(録画だけど真っ暗だから何も写らない)しに出かけた。
 ところが、人の耳にはカエルの合唱がよく聞こえるのに、カメラで撮ったものを聞くと、そこらの家から聞こえる食器の音や話し声、通る車の音などばかりで、カエルの声はあるかなきか。
 それでもその録音、残してるはず、いつのことかわかれば……と探してみたけど、ない。何も写ってないし、音もそんなだったから削除しちゃったような気もしてきた。残念。そしてそんな大合唱はもう長らく聞いてない、と思う。気がついてないだけかもだけど。
 でもそう言えばあのころはまだコロニーの東が空き地だったような気がする。きっとあそこに水があって集まっていたんだな。今は、そこはでかい駐車場とスーパーとショッピングセンターになっている……。