南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

真っ白仔猫

 ああ〜、今日はまたドタバタと翻弄された一日だった……。
 朝9時にやってくる掃除のおばさんが、玄関入ってきたらニャンコがえらい変な声で鳴き始めたな……と思ったら、ドーニャ〜、とやってきたおばさん、腕に仔猫を。え、何それ?

 なんか母猫が育児放棄した仔猫を昨晩3匹保護して、うち2匹は引き取り手があったけど、この子だけ残ったんで持ってきました、って……。いや、あの、はい、だから???


 だけど、考える間もないほど、仔猫はぴゃーぴゃーと大きな声で鳴いてる。哺乳瓶も買ってきました、とおばさん。ミルクやりましょう、って言うんだけど、え、仔猫に人間のミルクやっていいの? でもこんなに鳴いてたら、とにかく何でもいいから口に突っ込みたくなるよね。ひとまずミルクをチンして哺乳瓶に入れてやってみたけど、ゴムが大きすぎて入らないし。
 そんなこんなする合間に、獣医さんに電話をかけて訊いてみる。獣医さんはいなくて助手の女の子だったけど、やっぱ猫に人間用のミルクはダメ。そうだよねえ。向こうに猫用のミルクもあるというし、まあいっぺん連れていきますと言って、ニャンタを抱えてタクシーで出かけたよ。ちっこいのに、すごい大きな声も出るし、ずっと鳴きっぱなしでもうヒヤヒヤ。
 で、ベテラン獣医さんは往診中でいなかったので、若い獣医さん。二週間くらいだなー、とのこと(あとでネットで調べたら、目が開くのは一週間から十日後とあったので、もっと若いんじゃないかなとも思ったけど、野良だからかなー)。で、出てきたのは仔犬用の粉ミルクで、でも何やら二階で話し合いの結果、これでもいいですと言われ、仔犬用の哺乳瓶も買って、それだけもらって帰ってきた。ミルクは2時間ごと、排尿排便はマッサージして促して。


 まだいた掃除のおばさん、人間の赤ちゃんを育ててるから、哺乳瓶の扱いとか知ってるねえ。というか、私が知らなすぎなのか? とにかく手伝ってもらって粉ミルク作って、新しい哺乳瓶のゴムに穴開けて(この大きさがなかなか調整がうまく行かなくて難しかった……)、とにかくやっと飲んでくれたー。
 そのあとお尻コチョコチョやったらおしっこは出た。ウンチは出ないけど、毎日出るものではないらしいのでいいことにする。そしてやーっと静かになって寝てくれた。


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 猫だかネズミだかわかんないね、この大きさじゃ。

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 こんなサイズ。全身真っ白、目は片方がうっすら開いてる感じだった。耳はちっちゃくて丸くて、ミルクを飲むときピコピコ前後に動く。爪はきっちり生えてるけど、引っ込めることができないんだねえ。
 しかし、おしっこさせようとしてお尻のあたりを触ったら、ノミがうじゃうじゃー! 最初に見たときはいないと思ったのに……。


 むかーし、街中でこれよりは大きい仔猫を拾ったことがあって、その子は4週間くらいだけど、体格は2週間くらいの仔猫しかないと言われた衰弱児だった。で、もう見ただけで全身にノミがウジャウジャしてた。そのまま獣医さんに持ってって、蚤取粉を振りかけてもらったら、パタパタ落ちた。まあこの仔猫は結局、すごい下痢をして、毎日獣医さんに通ったけど治らなくて、でも元気でピョンコピョンコ飛び跳ねて走っては下痢ウンチを家じゅうにまき散らして、だからまさか死ぬと思ってなかったら、ある朝死んでた……。仔猫って体力ないんだなあ、と実感した出来事でした。


 というのがあったので、ノミがいればすぐに見えるものと思ってたら、下半身に隠れてたらしい。うわあ、どうしよう、うちのニャンコに移ったら困るよ……。で、小さいのに申し訳ないけど、ぬるま湯で洗った。濡らすと、白い毛が全部透明になって、ノミが〜〜、いるわいるわ、30匹か40匹は流したと思う。
 でもそのあと、いっそう真っ白のふわふわになったねえ。やっぱ汚れてるように見えなくても汚れてたんだねえ。それと、開いてなかったほうの目もうっすら開いたような?

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 これは別に首を絞めてるわけではなくて、抱いてたらたまたまこんな写真に。でも面白いから公開しちゃう。

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 ちょっと落ち着いてきたところ。

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 黒いおへそがある。

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 猛烈に暴れまくる。

 鳴きまくってるところを動画に撮ってみた。


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 そしてやっと寝てくれた。この青いプラケースを私の机の上に置いてたんだけど、ニャンコがやってきて、怪しげな何者か……って感じで近付き、フゥー! シャー! ガルルルルル! ニャンコ、まだ子供だからそんなに警戒心ないかと思ったけど、思いっきりあるねえ。
 ちなみにニャンコ、まだワクチンとかやってないし、このニャンタが病気持ってたらヤバいかなあ。ノミだって、ニャンタを引き取ってもらってからもニャンコに残ってたら問題だしなあ。


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 しかし、純真無垢?な顔で寝てるニャンタ。最近、何でもかんでも「〜すぎる」という言い方するのにムカついてるおばさんではありますが(美しすぎる○○(職業名)とか言われると、その職業の人の美しさには上限があるのか!と言いたくなる)、でもこの場合は正しく、「かわいすぎる」ってやつで、困ったもんだー。本当は掃除のおばさんが連れてきたときに、断固、うちでは無理です、と言い切って連れて帰ってもらうべきだったんだろうなあ……。だけどなあ……。


 シャワーをしたあともまだノミが数匹は残ってたので、考えたあげく、ニャンコはもうぜんぜん使ってないケージに入れることに。入れてしばらくは落ち着かなくて鳴いて、でもミルク飲ませようとしても飲まないし、ペットボトルに40度くらいの水を入れて毛布の下に入れてやっても鳴きつづけるし。おしっこもウンチも出ないし。もう、何なの。でもしばらくしたら寝てた。
 それから午後の診察時間になったので獣医さんに電話してノミ相談。そしたら今度はベテラン獣医さんで、連れてきてください、蚤取粉やって、数日うちで預かって根絶します、と。そのほうがいいかもねー、と思って、またタクシーで出かけたよ。


 ちなみにダンナは、昼ご飯に帰ってきたとき、掃除のおばさんがねえ、と話したら、なんでそんなもの持ってくるんだ!?と怒ってた。いや、知らないよ、もうこれ以上持ってこないよう、今度ちゃんと言うけど、とにかく来ちゃったし、まあ白猫だから貰い手は見つかると思うし。

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 この写真ならどうよ? 貰い手見つかりそうだよね? ケージのなかで寝てる写真を、会社のダンナに送って同僚とかにもほしい人いないか訊いてねとメール。私の友達にも電話して事情を話し、周りに訊いてもらうことに。などなど、積極的な活動をば。
 しかしダンナからは、写真を送ったメールに、「なんか日本の猫みたい〜」という不可解な返事が。ノミ相談した獣医さんにこう言われたから連れていくね、と送った携帯メールには、「それがいいかもね。でももしかしてその猫も飼いたい?」とか言ってくる……(・ω・) 飼いたくありません!! かわいいのと、それは別問題。


 で、またまた獣医さんとこまで行ってニャンタを見せたら、毛をかき分けて、うーん? ノミ? ああ、ここにいるね、こっちにも。と2匹くらいを軽々とつまみ出して捨てて、はい、もういないよ、連れて帰っていいよ。
 え?
 は、話が違うじゃないかーッ! でもねえ、私だって持ち込まれて困ってるとはいえ、獣医さんだってお金にもならない(私は払うつもりだけど、この獣医さん、いいからいいからって言っちゃう人なんだよね)猫を引き受けてもしょうがないよね。
 で、朝も言ったけど、ポスター貼らせてもらっていいですかと。そしたら、あれ、飼うんじゃないの? って、今朝も獣医さんの奥さんがいて、飼いません、猫もういるし、と言ったら、あーら、うちには猫2匹に犬3匹いるわよ、って言われた。そうですね、でもうちにはカメ9匹とイグアナ2匹とイヌ1頭と鳥1羽いるんで。


 とにかくそんなこんなで、何しに獣医さんに行ったんだー、みたいな感じで帰るタクシーのなかでやっぱりノミ見つけたし……orz
 でも獣医さんが、生後25日になれば自分でご飯も食べるしトイレもするし、そしたらうちに置いてあげるよ、お客さんでほしいって言う人がいると思うから、と言ってくれたので、今15日だとするとあと10日! 頑張るしかあるまい。真っ白猫だし、オスだし、たぶん問題ないはず(……ってことを考えると、天邪鬼な私は黒猫がますます好きになるのであった)。


 獣医さんから帰ったあとは、またミルク飲んでぐっすり寝て、ケージのなかでなぜか自力でウンチしてた……。おかげで入れてたタオルと毛布を全部洗うはめに……。まあウンチしてくれたのは嬉しいけどさ。
 ニャンコは、ニャンタがケージに入っていることをずっと知らなくて、いつもなら私の机の上でゴロゴロ寝るのに、今日はずっとそれができなくて、ほーら来てごらん、机の上は全部あんたのものだよ、と抱っこして連れてきたらゴロゴロ言ってたのに、そのあとちょっとふざけてかかったら、本気で怒って、私の顔を引っかく真似をしてた(・ω・) そんなことしたことなかったのに、ニャンタが来たことで性格変わっちゃった? そんなにストレスだった? まあうちに来てまだ3週間にもならないのにこの仕打ちだもんね……。今日も一応、遊んでやることはやったんだけど、それとは別なんだよねきっと。


 ワンコはというと、言うまでもなく、あーまたなんか来たの?って感じでスンスンと匂いを嗅いで、しげしげと見つめて、おしまい。あんまりぴゃーぴゃーうるさく鳴いてると様子を見に来たりしてたけど。
 んで、傷心のニャンコはほとんどソファの下にいたみたいで、こんなシーンが。

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 ワンコー、ちゃんとニャンコのフォローしてくれてるのね、偉いえらい。でもそのワンコも、センコの放鳥が終わってさあ夜の散歩、となったときに私がまだいろいろバタバタしてたら、台所の鍋つかみをくわえて走ってたw 仔犬のころはときどきやってたけど、最近もうやらなくなってたのにねー。ワンコもストレスだったのかね。


 と、ここまで書いて、ニャンコはどこにいるのかな? と探したら……ニャンタが寝てるケージ(棚の下から2段目に置いてる)のすぐ前の床に丸くなって寝てた……。そんなとこで、今まで寝たことないのに……。寄っていったら、ごろんごろんとお腹を見せてゴロゴロ。機嫌はすっかり直ってるね。そんで、ここになんかかわいそうな子がいるなー、とか思ってたんだろうか? それとも、今度またぴゃーとか鳴いたらしばいたる!と思ってたのか?
 わからないけど、あと10日ほど、何とか乗り切れますように……。