南国の隅っこ(旧)

元はてなダイアリーだった記事です。引っ越したのでデザインとか無視ですが、読めるだけでも……。

ニャンリンの郷愁(1)

 実は……またやっちまった、チョンボ。月曜に三回目の化学療法やって、その翌日の晩くらいからけっこうしんどくなってはいた。コオロギやっちまったのはその前だったけど、やっぱり少しは薬のせいもあったのかも、と思いたい。で、水曜はほぼ一日ダウンしてて、昨日今日と少しずつ回復してはきてたんだけど、まあけっこうずっとしんどかった。てのは、言い訳。
 昨日の晩、8時ごろ帰宅したダンナが、玄関の網戸閉まってなかったぞー、と言った。私はすぐそこのソファに寝転がってて、え、そうだった? とびっくり。さっきカメンコを家に入れたとき、後ろ手に閉めたつもりが閉まってなかったのか? 最近網戸のラッチの部分が引っかかって固くなってるなとは思ってたんだよね。ドアを引っ張るとぱしゃんとはまるはずのラッチが、ちゃんとかからない感じになってた。
 網戸は枠全体がちょっと下がってて、タイルの床にキイキイと引っかかるので、風でパタパタ揺れるとかいうことはない。後ろ手に閉めた時点でほぼ閉まってたはずだけど、ただ確かに、さっきからワンコがその手前に寝そべって鼻先で網戸を押すと、そのタイルに擦れる音がキイキイしてた。でもアルミ枠だから、ちょっと押されて数センチずれてその音を立てることはいつもあった。今回はしかし、ワンコがそうやって少しずつ開けてたらしい。ワンコ、自分では庭に出て行こうとは思わなかったみたいだけど。


 で、真っ先に考えたのが猫たちのこと。全員いる? ニャンタはさっきまで私のお腹のうえで寝てて、今はそこに転がってる。ニャンコは……ダイニングテーブルの椅子のうえで寝てた。ニャンリンは……? ダンナはさっさとソファに寝転がって、その辺にいるだろー、と呑気に言ってるけど、カメンコを家に入れたのは一時間か一時間半前。それからずっと網戸が開いてたとしたら……。
 とにかく、しんどい体を引きずって、いつもニャンリンがいるあたりを見てまわる。私の部屋、寝室、台所。いない。もう一度、見落としがないか丹念に見てまわる。クローゼットのてっぺんの箱の中、服の下、ソファの下も隅から隅まで懐中電灯で照らして探した。いない……。


 ダンナに、どのくらい隙間空いてた? と訊くと、このくらい、と15cmくらいを手で示す。ニャンタやニャンコは無理だけど、ニャンリンは細いから、それでも抜けられるかも。でもずっとワンコがそこにいたと思うけど……。でもそのすぐ横をするっと抜けていくかもしれない。


 もう真っ青になって、外に出て名前を呼んだけど、一時間も経ってたらどこまでいったかわからないよ……。ダンナも最初は、まさかー、とかお気楽な顔してたけど、そろそろマジ?ってなってきて、一緒になって外に出て、名前を呼び始めた。
 どうしよう。帰ってくるかもしれないし、でも誰かに捕まったり車に轢かれたり犬に追いかけられたりして帰れなくなるかも……。あああああーーーー、なんで私、またやっちゃったんだよーーーーー! 


 今すぐコロニーじゅう呼びながら回りたいくらいだけど、私の体力ではそれは無理。友人たちに頼んで、できれば子供らも一緒にそこらを探してもらうよう頼んで、コロニーのワッツアップ(LINEみたいなチャットアプリ)にも写真を載せて情報募って……。でもやっぱり黒猫を夜に探すなんて無理だよなー。明日からしか……。それまでに帰って来ればいいけど……。


 などなど、後悔とパニックで頭真っ白になった私。続きはまた明日。
 教訓。動物飼育の責任を負うには、明晰な思考力と体力が必須ですorz